悪意の付加価値

悪意の付加価値
汚染米の流通などありえないとは善の世界でのこと、悪の世では汚染であろうとなんであろうと、「安く仕入れ高く売る」「そのことで儲ける」がすべての行動を正当化しているかのようだ。転売し価値を与えていく、これぞ付加価値創造だ。それが悪意に基づいていること、元凶は業界ゴロではないか?三笠フーズの例では、元幹部が顧問をする「サン商事」があやしい。転売による入手経路隠しをもくろんだに違いない。
一方、買う方も買うほうだ、「安かろう悪かろう」が明らかなこの米を自分たちは家庭で食べただろうか?製品の原料、入所者たちの食事、園児の昼食、だから安い米を使おうとしたのではないか?なぜ、こんなことが当たり前になっているのか?
監督官庁、政治家たちの発言もあきれる。「混入した農薬、カビ毒は健康に影響はない」だとさ、それはそれでいいとしても、問題はそんなことで片付かない。「食への信頼」で多くの問題が表面化している中で起きたこの悪行だ、健康被害でなく、構造的な悪意に基づく企業活動に対する監督官庁の不作為だ。